甘酒には酒粕(さけかす)からつくられるものと、米麹(こめこうじ)からつくられる2種類があります。
少し詳しい方であれば、酒粕甘酒にはアルコールが入っていて砂糖が加えられていることもご存知かと思います。
でも、酒粕甘酒と米麹甘酒の違いはそれだけじゃないんです。含まれている成分やカロリーも変わってきます。
この記事では、酒粕と米麹の成分の違いを詳しく解説します。甘酒をよく知って目的に合った方を選ぶことで、より効果的に飲むことができますよ!
甘酒の原料、酒粕と米麹ってなに?
酒粕とは
日本酒の製造には、もろみを絞る工程があります。もろみとは、原料であるお米が醗酵した柔らかい固形物のことです。
もろみを絞ってでてくる液体が日本酒、残った固形物が酒粕となります。そのため、酒粕にはアルコールや醗酵で活躍してくれた清酒酵母が残っています。
米麹とは
日本酒の製造でアルコール発酵するためには、デンプンを酵母が餌にしやすいブドウ糖に変えておく必要があります。
デンプンをブドウ糖に変える糖化を担うのが麹菌です。蒸した米に麹菌をふりかけ、繁殖させたものが米麹です。
アルコール含有量の違い
まずは基本的な違いとして、アルコールの有無があります。米麹甘酒のアルコールは0%ですが、酒粕甘酒にはアルコールが残っています。
酒粕甘酒は、酒粕をお湯で溶かしてつくるんですが、酒粕自体にアルコールが含まれているため、完成した甘酒にもアルコールが残ってしまいます。
酒粕甘酒のアルコール度数は作り方によっても変わりますが、材料である酒粕には8%程度含まれています。
酒粕を割るお湯の量を増やしたり、加熱する時間が長いほどアルコールは飛びますが、完全にゼロにするのはなかなか難しいです。次のような方は酒粕甘酒ではなく米麹甘酒を飲みましょう。
* 自動車を運転する人
* 妊娠中、授乳中の人
* 子ども
* アルコールに弱い人
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アルコール以外の成分の違い
アルコール以外の成分で、酒粕と米麹での成分の違いを3つほどピックアップして紹介します。
酒粕と米麹のどちらを飲むべきか迷ったときに、参考にしていただけると思います。
清酒酵母
酒粕には「酒粕とは」で説明したように、清酒酵母が残っています。
清酒酵母の効果
* 睡眠の質が向上して、美容にいいとされている成長ホルモンの分泌が増える。
* 深い眠りによって、疲れを持ち越しにくくしてくれる。
アルコール発酵をするための酵母=清酒酵母ですから、酒粕甘酒特有のメリットです。
美容を意識して飲むなら、清酒酵母の入っている酒粕甘酒がオススメです。
食物繊維
酒粕はもろみをギュッと絞っているため、食物繊維が豊富に残っています。
食物繊維の量
酒粕甘酒:5.2g
米麹甘酒:1.4g
注意点としては、酒粕甘酒は味を整えるために砂糖や塩が添加されています。それによってカロリーが米麹甘酒よりも高くなってしまいがちです。
ブドウ糖・オリゴ糖
米麹はデンプンを糖化する作用がありますから、米麹甘酒にはデンプンが分解されたブドウ糖やオリゴ糖が豊富に含まれています。自然な甘みがあって飲みやすいのが特長です。
酒粕甘酒と違って砂糖を添加する必要がないので、カロリーを抑えることができます。
米麹甘酒の甘み成分
* ブドウ糖は満腹感を刺激してくれるので、朝飲んでおけば間食を控えのが簡単になります。
* オリゴ糖は腸内の環境を整えてくれるので、便秘に悩む方にとってうれしい成分です。
オリゴ糖やブドウ糖はダイエット効果のある成分として注目されていますから、ダイエットの目的で飲むのであれば米麹甘酒がオススメです。
まとめ
酒粕甘酒と米麹甘酒の成分の違いについてご紹介しました。それぞれでオススメの飲む目的を整理すると、次のようになります。
酒粕甘酒
* 美容
* 睡眠改善
米麹甘酒
* ダイエット
目的にあった甘酒を選んで、効果的に飲めるといいですね!
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